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    会計・経営リポート コラム

    「時は「?」なり」

    時間に対する考え方や習慣と年収の関係を調べた調査結果があります。 年収400 万円台の人たちと1500 万円以上の人たちに、「人生の目的や目標を常に意識している」「仕事の目的や意味を常に考えている」「やりたいことリストを作っている」「グチを言わない」「迷ったら新しい選択肢を選ぶ」などの質問をしたところ、どの設問に対しても「当てはまる」と答えた率が高かったのは年収1500 万円以上の人たちでした。

    目的意識を高く持って常にチャレンジし、失敗してもクヨクヨしないで先に進む。 つまり年収の差を生む要因のひとつは「時間」に対する考え方で、「時間」の意識が高い人ほど成功の確率が上がるのかもしれません。 「お金と時間はどちらが大切か」というのは古くて新しい問いです。 際限なく増やしたり貯めたりできて、しかも貸し借りまでできるお金に対して、増やすことも貯めることも貸し借 りもできず、一度失うと二度と取り戻せない時間のほうがはるかに大切な資源だというのは、商売をしている人なら常々感じていることでしょう。 しかし、「たいていの経営者は、その時間の大半を“きのう”の諸問題に費やしている」(ピーター・ドラッカー)。これが現実かもしれません。

    西洋のことわざは「時は“金”なり(Time is money)」ですが、商売上手で知られる華僑の人たちは「時は“命”なり」と言うそうです。 これは相手の時間に対しても同じことが言えるでしょう。
    例えば商談のために1時間作ってもらうのであれば、商談相手の命の中の1時間分を分けてもらっていると考えるのです。商談に15 分遅れたら相手の命を15 分間ムダにしたことになります。 何の準備もなしに適当な商談をしたら、相手の命はもちろん自分の命も1時間分のムダ遣いです。

    改めて時間の重要性に意識を向けてみたいですね。
    濃密で意義のある時間を過ごせるかどうかは、商売の成功と共に豊かな人生のためのテーマでしょう。

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