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    会計・経営リポート コラム

    【持っている】

    「持っている」という言葉があります。野球でいえば1959年の天覧試合でサヨナラホームランを打った長嶋、2009年のWBC決勝延長戦での二塁打のイチロー、そして今年の大谷の大リーグ試合 3 連続ホームランなどです。天賦の才能と努力、それからもたらされる目に見えない力が「持っている」という事になるのでしょう。では、その目に見えない力はどうすれば持てるのでしょうか。
    セブン&アイ・フードシステムズ元社長の塙明彦氏は小学生の時に父が借金苦で家出し母親と二人だけの厳しい生活が続きましたが、その中で出会い胸に刻みつけた言葉が「人生、すべて当たりくじ」だそうです。
    イトーヨーカドー時代に初の中国室長の辞令を受けた時、周りの誰からも外れくじと言われたそうですが塙氏はいつものように「当たりくじ」と信じました。そしてたった9人の部下と中国に赴任するや11店舗、売上高約1000億の事業に成長させました。成功の秘訣を問われた際には「外れくじ」を「当たりくじ」と考えるようにした事だと答えています。
    人生においても仕事においても「外れくじ」や「貧乏くじ」を引いてしまうことはよくあり、そして他人は「運が悪い」「左遷」と言ってもこ こで本人も同じように感じたら負け。「外れくじ」を「当たりくじ」と思い続け、言い続け、物事に一生懸命に取り組んだ時に本当に「当たりくじ」に変わるのだそうです。
    塙氏が「すべてが当たりくじ」と信じたように起きてくることそのものに善し悪しはなくそれを善しとするか悪しとするかは本人の受けとめ方しだいなのだと思います。
    「すべて当たりくじ」と思い、努力を続けた時に長嶋やイチロー、大谷だけでなく誰もが「持っている」ことになるのではないでしょうか。

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